本校の研究
本校の研究
学習に主体的に取り組み,他者と関わりながら学ぶ児童の育成
~主体的・協働的な学びを実現していく体育科の授業改善を通して~
目指す児童像
・自分で決めた課題を解決していく学びを通して,主体的に学ぶ児童。
・自他のことを認め,仲間とともに協働的に学ぶ児童。
・運動が好きな児童。
研究の視点
・「子ども達が決める」学びの工夫
・「子ども達が協働的に学ぶ」環境設定の工夫
研究仮説
体育の学習を通して,子どもが自分で課題や学習の進め方を決め,周りと対話して課題解決を進めることにより,目指す児童を育成することができるだろう。
年間計画
日程 |
|
内容 |
4月12日(水) |
研究全体会 |
・昨年度の研究成果と課題や,本校の児童の実態,社会からの要請を受けて,今年度、どんな児童を目指していくのか,話し合う。 (研究推進部で提案の作成) |
5月17日(水) |
職員会議 |
・今年度の校内研究の方向性についての提案 |
5月24日(水) |
実技研修会 |
・アンケート結果をもとにした,体育の授業で大切にしたいこと,の紹介。 ・音楽を使った準備運動の実技 など |
9月27日(水) |
校内研究日 (6年1組研究授業) |
・高学年分科会提案 |
10月25日(水) |
校内研究日 (1年2組研究授業) |
・低学年分科会提案 |
1月31日(水) |
校内研究日 (3年3組研究授業) |
・中学年分科会提案 |
3月6日(水) |
校内研究日 |
・1年間の研究のまとめ |
記録
4月12日(水) 「研究全体会」
議題(1)
目指したい児童像について
結果
【低学年】
・運動の楽しさを味合わせたい。(苦手な児童にも)
・体育を好きになってほしい。
・勝ち負けを受け入れ,他者とうまくかかわれるようになってほしい。
【中学年】
・他者の良さに目を向けさせたい。
・個人の良さにも目を向け,チームの勝利につなげていける児童。
・過程を重視できる子を育てたい。
・自己肯定感を高めたい。
【高学年】
・「主体的」「協働的」をどうとらえるかを考えて環境を設定していきたい。
→他者と関わり合いながら学ぶ児童を目指してもいいのではないか。
議題(2)
今年度の研究で深めていきたいこと
結果
【低学年】
・支援が必要な児童に対してどのような支援ができるか。
【中学年】
・教師の指導のポイントを絞って価値づけていきたい。
【高学年】
・課題解決に向けて,児童が自分たちで課題を見つけ,学びを進められるような授業を目指していきたい。
5月24日 「実技研修会」
講師:筒井 隆之 先生,重田 公爾朗 先生
講演内容:(1)単元の構成について(筒井先生)
(2)一単位時間の構成(筒井先生)
(3)体育の時間の対話について(重田先生)
(4)めあてのもたせ方,振り返りについて(重田先生)
(5)主につながる運動について(音楽を使った運動)
・表現運動(重田先生)
・リズム水泳(水慣れ)(筒井先生)
筒井先生からは,小学校における体育の単元はどのようなねらいがあり,構成されているのか,ていねいに教えて頂きました。重田先生からは,体育での対話の仕方や,授業の流れをもとに,児童をの力をどのように育成していくのか,具体的に教えて頂きました。また,音楽を使った運動では,音楽に合わせてリズムを意識しながら体を動かし,ダンス感覚で楽しく活動することを体験しました。
9月27日(水) 「研究授業(高学年分科会)」
実践学級:6年1組(5時間目)
教科「単元名」:体育科「トライ TRY」
講師:河口 尚志 先生(渋谷区立臨川小学校長)
授業内容
「トライ TRY」とは,タグラグビーをもとにした,ボール運動です。
クラスで「どんな学習にするか」を話し合いで決め,それをもとに「ルール」や「学習の流れ」などを,子どもたちが決めるようにしました。取り組みやすい運動の設定,ルールの工夫も子どもたちと考えて行いました。また,ICT機器の使用を積極的に行い,子どもが協働的に話し合いができるようにしました。
実際の授業では,チームのため前向きな声掛けを多くしている子どもの姿が見られました。また,作戦タイムでは,ICT機器を活用し,作戦を共有しながら,協働的に取り組めていました。
講師講演
子どもが主体となり、積極的に運動に取り組む授業の展開や,クラス全体で協働的に学習に取り組む大切さについて教えて頂きました。また,ボール運動領域における,子どもの視点に立った目標の設定の仕方や,その達成を目指した具体的な手立てを示していただきました。
10月25日(水) 「研究授業(低学年分科会)」
実践学級:1年2組(5時間目)
教科「単元名」:体育科「ホップ!ステップ!!ジャンプ!!!」
講師:小島 大樹 先生(調布市立八雲台小学校指導教諭)
授業内容
リズムよく跳ぶ楽しさや,跳んだりする心地よさを味わうことができる,走・跳の運動遊びです。
授業の中で,教具の位置や高さ・数を変えさせることで,工夫をするとより運動が楽しくなることを実感させ,運動をより楽しくするためにはどのようにすればよいか考えるきっかけを作りました。また,課題を一回クリアするごとに得点が入るようにし,ゲーム性を持たせ,子どもたちがワクワクしながら運動できるよう工夫しました。
実際の授業では,子どもたちがそれぞれの自分の課題を意識しながら学習に取り組んでいる姿が見られ,生き生きと楽しく授業を受けていました。
講師講演
授業を行うにあたっての環境の整え方や、場が誘導する動きについて,そこから作り出す場の面白さを授業につなげていく重要性を教えて頂きました。加えて,体育に限らない面白さや遊び、体験的な活動から学びの意欲につなげる大切さについて,実演も交えながら教えて頂きました。
1月31日(水) 「研究授業(中学年分科会)」
実践学級:3年2組(5時間目)
教科「単元名」:体育科「セストボール」
講師:内田 雄三 先生(白鴎大学教授)
授業内容
チームで協力してシュートは出つなげていく攻守が入り混じって行う,ゴール型ゲームです。
ICT機器を積極的に活用し,自身の振り返りやチームの作戦などをクラス全体で共有することで,自分の良さを見つけたり,互いに高め合えたりする環境を整えました。また,教室の座席をチームのメンバーと同じグループにすることで,児童がすすんで話し合える場の工夫を行いました。
実際の授業では,子ども同士がICT機器を使用して協働的に対話していました。また,話し合いの内容をもとに,試合の中でチームメイトに声を掛けている子どもが多く見られました。
講師講演
カリキュラム作成の視点として,体育科の授業において,各学年で体系的に意識していくことについて教えて頂きました。また,セストボールという単元の特徴から,必要な技能や学ばせたい戦術などを教えて頂き,身に着けさせるための具体策について示していただきました。